ヒロコのサイエンスつれづれ日記

フリーのサイエンスライターです。論文執筆・研究・キャリアについて発信していきます。

今こそ見たい!研究者&大学院生のためのオンライン講座5選

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い、世界中の研究機関や大学において活動が制限されています。感染者数や死亡率が比較的少ない日本も例外ではありません。思うように研究が進まず、不安や焦りを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、こんな時こそ、視野を広げ、専門知識や技能を深め、新しいことを始めるチャンスです。オンライン講座を利用して楽器の演奏や語学の習得にチャレンジする人が増えたそうですが、実は、研究に役立つ講座もいろいろとあります。研究者や大学院生におすすめしたい、選りすぐりのオンライン講座をまとめてみました。

 

 

研究者&大学院生向けオンライン講座

 

1. edX(主に英語)

https://www.edx.org/

ハーバード大学、MIT、スタンフォード大学スイス連邦工科大学ローザンヌ校など世界中の大学のコースをオンラインで受講できるサイトです。プログラミングや情報科学をはじめ、物理、化学、医学、生物学から人文科学にいたるまで多彩なコースが用意されています。レベルは大学の学部学生から大学院生を対象としたものが中心で、中にはMBAを取得できる本格的なプログラムや、科学論文やグラントの申請書の書き方を指導するコースもあります。多くのコースが無料で提供されており、希望者には有料で修了証が発行されます。専門外の分野の概要を知りたい方、今さら人に聞けないけれど基礎をおさらいしたい方など、多くの皆さまに必見のサイトです。

 

2. MIT OpenCourseWare(英語)

https://ocw.mit.edu/index.htm

文字通り、MITが運営するオンライン講座のサイトです。「豊かな精神を求め、知の扉を開こう “Unlocking Knowledge. Empowering Minds.”」をスローガンに、MITにおける講義の資料(講義録、シラバス、参考書など)やビデオを無料公開しています。学部生から大学院生向けの授業ではありますが、講義リストの中には学際的なテーマを扱った興味深いものもあり、研究のインスピレーションを与えてくれるかもしれません。また、教授陣にノーベル賞受賞者をはじめ第一線で活躍する研究者が多数在籍しているのも魅力です。通常の講義やオンライン授業のヒントを得たい大学の先生方にとっても一見の価値ありです。

 

3. Code Academy (英語)

https://www.codecademy.com/

プログラミングに関する様々なオンライン講座を提供するサイトです。HTML、CSSJavaといったウェブページ作成に欠かせない言語を初心者向けに解説するコースをはじめ、ウェブサイトの作り方に関する実践的なコースや、PythonC++といった専門的な言語のコースなど、計66コースが用意されています。講座の一部は無料で公開されており、所要時間は内容に応じて10時間前後~数週間程度となっています。まずは、どの講座を受講したらいいかを診断してくれるクイズ “What’s your code word?” を試してみてはいかがでしょうか?データ解析の効率化を図るためにプログラミングを習得したい方や研究室のホームページを充実させたい方にお勧めです。

 

4. nature masterclasses(英語)

https://masterclasses.nature.com/

すべての研究者にとって避けて通れない課題、それは研究成果を論文発表することです。Nature Researchの編集者や現役研究者による科学論文に関するオンライン講座が開設されています。

無料講座 “Focus on Peer Review”では査読レポートの書き方を学べます。1回のレッスンは10分ほどで、3~4時間で全レッスンを視聴できます。初めて査読レポートを書く研究者の方、より確実なアクセプトを目指すべく査読プロセスの理解を深めたい方にお勧めです。

また有料ですが“Scientific Writing and Publishing”というコースでは科学論文の書き方、投稿の方法、そしてレビュー論文の書き方について学ぶことができます。1レッスン10分程度、1過程(module)は数レッスンからなり、15過程が用意されています。全過程を視聴するには11時間を要し、受講料は15人までなら年間31万円ほどです。投稿論文のイロハをラボの学生たちに指導したい大学の先生方や、レビュー論文に挑戦してみようという若手研究者の方にお勧めです。

両コースとも英語で開講されていますが、英語の字幕がついているので、ヒアリングに自信が無い方でも安心して受講できます。

 

5. Enago Learn(日本語・英語)

https://www.enago.jp/learn/

学術論文の英文校正サービスを行っているenago(エナゴ)が提供するオンライン講座です。論文の書き方や投稿の仕方はもちろん、学会発表のコツやグラントの申請書の書き方にいたるまで、16のコースが用意されています。論文に特化した英文校正会社ならではの人脈を活かし、講師は長年にわたり学術出版に携わってきた元研究者およびElsevierやTaylor&Francisといった大手学術出版社の元編集者など、学術出版のエキスパートばかりです。各コースの所要時間は3時間程度。受講中に何回でも質問に答えてくれる手厚い指導も魅力です。受講は有料ですが、全コースを受講しても15,999円(期間限定料金)と大変リーズナブルで、また団体割引もあります。受講資格は6か月間有効ですので、週末ごとに1コース受講すれば、期間内にすべてのコースを受講することが可能です。

なお、系列のEnago Academyでは論文やグラントの書き方に関する無料ウェビナーも開催しています。過去のウェビナーも見られるようです。比較的時間にゆとりのある修士課程のうちに、投稿論文の書き方や投稿の仕方を一通りマスターしておきたいもの。大学院生の皆さまや若手研究者の方はもちろん、論文指導に適したコースをお探しの先生方に、ぜひお勧めです。

 

番外. TSUTAYAおうちでコンディショニング

https://tc.tsite.jp/program/homeconditioning.html

このブログを読んでいらっしゃる皆さん、そろそろコロナ疲れしていませんか?仕事も日常生活も変わってしまった現在、心や体には、知らず知らずのうちにストレスが溜まっています。たまには頑張ることから自分を解放してあげましょう。スポーツジムを展開しているTSUTAYAが家でできるリラックス方法を動画で紹介しています。ジム通いや飲み会がままならないこんな時こそ、自分をリラックスさせてあげる時間を日々のルーチンに加えてみませんか?リラックスすれば素晴らしいアイディアがひらめくかもしれませんよ!